ガートナーが発表した「2025年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」より、「AIの最重要課題とリスク」についてピックアップしてまとめました。
トレンド1 エージェント型AI:主体的に行動する次世代AI
エージェント型AIは、ユーザーの目標に基づき自律的に計画を立て、実行する次世代のAIシステムです。従来のAIとは異なり、主体性を持ち、多様なタスクに対応可能です。
- 特徴:生産性向上や業務負担軽減に貢献
- 課題:信頼性確保や行動制御、適切な制御機構が必要
- アプローチ:小規模で検証可能な分野から始め、段階的に拡大
トレンド2 AIガバナンス・プラットフォーム:信頼性の基盤
AI利用が拡大する中、透明性や法令遵守を担保するための「AIガバナンス・プラットフォーム」が重要視されています。特に規制の厳しい業界で注目されています。
- 特徴:モデル管理やリスク評価機能を備え、信頼性向上を支援
- 課題:地域や業界ごとのガイドラインの不統一
- アプローチ:継続的な改善と組織文化の変革
トレンド3 偽情報セキュリティ:ディープフェイクへの対策
ディープフェイクや偽情報の増加により、セキュリティ対策が急務となっています。特に選挙や企業ブランド保護において、偽情報の監視・防止が求められています。
- 特徴:有害情報の拡散防止やブランド保護
- 課題:攻撃手法の高度化や対応のスピード不足
- アプローチ:多層的な検知・防御システムと組織横断的な対応体制の構築
まとめ
AIは大きな可能性を秘めつつも、リスクへの適切な対応が欠かせません。エージェント型AI、AIガバナンス、偽情報セキュリティの3つのトレンドを理解し、慎重かつ段階的な導入を進めることが、持続可能なAI活用のカギになるでしょう。
(IT 事業部門 T.H)